神学校二年目になると、今までは道具の使い方の学びが中心でしたが、道具を使って次の工程に移ります。つまり、一年間徹底的に学んだギリシア語を使って、聖書を読む、翻訳する段階に移行します。あれだけギリシア語の文法を詰め込んだのに、聖書の原文はまだ違う次元のギリシア語でした。日本人が一生懸命に英語を勉強したのに、英会話で通用しなかったというのに似ているかもしれません。それでも、原語で読むヨハネの福音書は衝撃的でした。はっきり言いますと、日本語ではギリシア語のニュアンスを正確にあらわせません。自分の日本語力の問題もあるかもしれませんが、それでも神がなぜご自身の御心を現すのに、ギリシア語を用いられたかを実感できます。今日、たくさんの解釈、いろいろな教えがありますが、後に人間によって作られた多くの教えは、ギリシア語の前では締め出されるでしょう。今はまだ時間の調整がつきませんが、いつかはギリシア語のニュアンスをできるかぎり盛り込んだ、聖書のある書簡の翻訳を作りたいと思っています。既存の章と節のような区分けではなく(実際にもともとの聖書の原文には章と節はありませんでした。)、原文に近い区切りで、日本語に訳してみたいと思います。
さて、二年目には旧約聖書の書かれた原語であるヘブライ語の文法の学びもスタートします。もちろん初日からヘブライ語の文字をマスターする宿題にも、もう驚きませんでした。ヘブライ語は今日でも用いられている文字で、なじみのない方が見ると単なる記号に見えるでしょう。ヘブライ語は文法の難しさより、覚えなければならない単語の数で大変苦労しました。
また、二年目に始まった #聖書解釈学 は、ぜひ全てのクリスチャンが学んで欲しい学びです。こちらのホームページの中にも正しい聖書解釈のテキストを掲載させていただいておりますので、ぜひご覧ください。聖書は読み手が勝手に、書き手の意向を決定してはいけません。それは聖書のみならず全ての手紙や本も同じです。聖書の解釈には特別な才能や能力は必要ありませんが、聖書独自の特別なルールを知らなければなりません。
ルーテル教会では #小教理問答書 という聖書の主要教義を学ぶためにルターが作成した優れたテキストがあります。しかし、#大教理問答書 もぜひお読みください。小教理問答書の学びは問と答によって主要教義を学んでいきますが、大教理問答書はさらに深く教理を解説しています。私も二年目に大教理問答書を学ばせていただき、ようやく主要教理の意味をようやく分かるようになったと感じました。
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