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執筆者の写真Mitsuo Haga

喜びの中で学ぶことの大切さ

更新日:2018年2月22日

 昨年の夏から、アメリカのキングダム・ウァーカーズのサポートにより、デイブ・ライナメン先生がめぐみ教会の働き手として来て下さり、さまざまなカテゴリーの #英会話クラス を開催してくださることになりました。

 デイブ先生は、アメリカで二つの大学を卒業されました。一つの大学で教育学を専攻し、もう一つの大学では英語を専攻されました。ですから、言語としての英語をよく知るとともに、それを教えることも熟知されているということになります。

 英会話クラスを行うにあたって、私とデイブ先生は、めぐみ教会の英会話クラスのモットーについて話し合いました。もちろん、私は英語や英会話の専門家ではありません。ただ日本の英語教育、日本人の英会話力や特長についてお伝えしました。デイブ先生は特に子供や中学生のクラスに関して「英語を使うことを楽しいと感じること」が一番大事であると強調されていました。楽しければ、子供たちは続けて来ます。楽しければ、よく聞き、よく話し、よく学ぼうとします。子供は「勉強しなさい」という言葉を大人が発しなくても、楽しければそれを習得し、発展しようと自分でその方法を調べたり、練習したり、復習します。それこそが、学習となるということです。私個人の経験でも、小学生から中学二年生までは算数・数学が大好きで、得意でした。自分で問題を解いていく課程の楽しさを教わったからです。しかし、数学の数式の詰め込みになると「問題を解く楽しみ」が全く無くなり、それ以降、数学が大の苦手となると共に、成績も急降下していきました。

 実際に、デイブ先生の英会話クラスを見ると、とても楽しそうです。教会で英会話クラスをやっているのですが、事務所や牧師館にも子供たちの笑い声や、大声で英語を発音している声が聞こえてくるほどです。参加している中学生たちに「どの科目が一番好き?」と聞くと、「英語」と返答します。また「どの科目が得意?」と聞くと、みなが「英語」と答えてくれることは、デイブ先生にとってもうれしいニュースです。

 毎回、楽しんで学ぶ子供たちの英語力の上達振りには、とても驚かされます。中学二年間で学ぶ事柄を、英会話クラスに来てからわずか2ヶ月ほどで覚えてしまった子供たちもいます。一回で学んだことを習得する子供もいます。同じようなことを教育専門の方から聞いたのですが、ある国では子供に興味の無い勉強はやらせないそうです。興味の無いものを教えても、習得率が悪いそうです。たとえば、理科に興味ある子は、ほとんど毎日理科を学び、そのうちに理科の中に算数や国語も学んでいかないといけないと本人が気がつくようです。それで算数に興味をもった子に教えると、小学校6年間の勉強をわずか数ヶ月で習得できてしまうそうです。すごいですね。

 私も一部の子供たちをクラスで教えたり、デイブ先生の代理を務めることもあるのですが、英語を教えることよりも、いろいろなゲームと英語をどのように結びつけて楽しんで学ぶかを日々考えております。そして、私自身も一緒に楽しんで教えさせてもらっているので、子供たちももっと楽しくなることと思います。

 しかし「楽しむ」という言葉も、この場合に不適切な言葉だと思います。一般的に楽しむは、英語で"enjoy"ですが、その語源は「喜びの状態に留まる、喜びの状態の中に入る」という意味からできたようです。その定義のほうが、私の考えにはより適切だと感じます。

 自分が伝えようとしていたことが、英語によっても外国人に伝わったこと。今まで速くて聞き取れなかった英語の会話が、なんとなくだけど聞き取れるようになってきたこと。学校の英語の点数が上がったこと、新しい英語の言葉をいくつも覚えたこと、英検に合格したこと、英語がより好きになったこと....子供たちの英語に関する「喜び」を、デイブ先生はまるで自分の喜びのように表現し、伝えてくれるから、子供たちももっと喜びが増すのでしょうね。この「喜びの中にいる」という原則は、英会話クラスだけに留まらず、スポーツ、学校の勉強、聖書の学び、礼拝、日常生活、人生においても、大事なモットーのような気がします。


 

 

 

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